2013年09月19日

【映画鑑賞記】Tumman veden päällä 「暗い水の上で」


2010年に出版されたPeter Franzénの同名の小説Tumman veden päälläが原作の映画。作家自身が俳優さんなので、小説が出た時から映画化されるのではないかという予想はありましたが、こちらに来てから映画館で上映中ということを知り、これはぜひ見なければと時間をやりくりしてみました。映画化の前に、舞台化もされていたようで、それだけフィンランドにとっては大切なテーマが扱われているのだろうなという想像をしています。

この作品、小説が出てから、ご本人が朗読した番組もラジオで放送され、けっこう人気が高かったと聞いております。描いているのは、ステップ・ファーザーと子どもの関係。家庭内暴力とどう向き合うか、という家族内の人間関係と家庭内の問題で、フィンランドだからというテーマではなく、おそらく日本や他の国でも同じような問題はあり、ただ、このテーマをこんなにもストレートに扱えるのがフィンランドであり、フィンランドだからこそ描けるテーマなのかな、と思いました。作家自身もちょっと登場。声がいいし、格好もいいので、切ない役柄なのに、その姿をスクリーンで見られたのは、なんだかちょっとうれしかったです。

主人公の男の子が、その表情で「行間も表現している」と思われるような演技で、また、この男の子の家族を支えてくれている、「じいじ」と「ばあば」の存在が魅力的。特に「じいじ」は、単に優しい、楽しい「じいじ」ではなく、子どもたちに頑張って生きるんだよというエールを送っていて、温かい気持ちにもなれる作品です。

フィンランドの映画館で映画を観るのはひじょうに久しぶりのこと。日本との違いで思わず苦笑いしたのは、座席の座面が跳ね上がり式ではないということ。映画が終わって立ち上がった時に、無意識に座面を上げようとして、嗚呼そうか、違うのだ、と一人で笑っておりました。もう一つ、感動的だったのは、座席の広さと座り心地の快適さ。フィンランド人サイズなので、リラックスして、ゆったりと座れました。それから、コンサートや劇場同様、ここでも特段の案内がなく映画が始まりました。電話の電源は切れ、おしゃべりするな、前の人の座席は蹴るな・・・とあれはダメ、これもダメとごちゃごちゃ言わない。みんな、ちゃんと常識と良識をもって行動しているということですね。

映画のタイトルについては、直訳日本語を付けてしまいました。同じような文言で構成されている日本映画もあって、その映画が、私が決して観ることはないホラー映画に分類されているものなので、ちょっと直訳を付けることにためらいがあったのですが、この映画では、「暗い水」という言葉であり、そういう水が鍵になっているので、直訳をそのままつけております。

THUMB_TummanVedenPaalla_800b.jpg
右が、作家ご本人。

今日の、自転車。
19-9-2013-2.jpg

無造作に3台。何だか、お買い物に連れてこられた犬が無造作に待たされている構図が想像できました。

今日の歩数は、11,407歩

posted by みほこ at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 夏・秋休み2013 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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