2015年07月12日

集英社文庫 ナツイチ 2015

新潮・角川・集英社 各社の夏のキャンペーンの小冊子を全部いただいてきてみました。
冊子の切り口の違いを並べてみるだけでも楽しいです。集英社文庫のナツイチ冊子には、作者の生まれた年(公表している人だけね)と出身地も併記されていて、誰がそんなところまで見るのかなあ、と思いましたが、そう思った私自身が、お、この作家さん年齢が近いから読んでみようかな、などと思っているのでマンマと作戦にはまっております。

この冊子には、お試し読みができる作品もあるのだけれど、私は、お試し読みよりも、紹介文に惹かれかで選ぶかどうかを決めているかも。他社に比べて短編集とアンソロジーの割合が高いかな。

チーズと塩と豆と                        角田光代・井上荒野・森絵都・江國香織

思い出のとき修理します              谷瑞恵
文庫版 虚言少年                            京極夏彦
あの日、パナマホテルで                ジェイミー・フォード  前田一平 訳

世にも奇妙なマラソン大会              高野秀行
我が家の問題                                     奥田英朗

短編工場
短編復活

働く女                                               群ようこ

仙台ぐらし                                        伊坂幸太郎




2015年07月11日

角川文庫 カドフェス 2015



角川文庫のカドフェスは、極端なほどに青春真っ盛り世代狙いなので、読みたいな、と思っても少々面映さがあります。どんな顔してこの本をレジまで持っていけばよいのかな、と考えてしまうわけです。誰もそんなこと気にする人はいないのに。
ましてや、こんな公共の場に選んだ本を羅列するのは、レジまで持っていくことに比べるともっと他人の目を意識するわけで、本当は、あさのあつこさんの本を選ぼうかな、と思ったけれど、踏みとどまった、とか、ちょっと素直さに欠けたところがあるかもしれません。
新潮文庫の100冊同様、既読本と持っている本は対象から外しました。


月魚                                            三浦しをん
きまぐれロボット                      星新一
乙女の日本史                              堀江宏樹・滝之みわこ

遠野物語 remix                            京極夏彦 柳田国男
遠野物語拾遺 retold                     京極夏彦 柳田国男

雪と珊瑚と                                   梨木香歩

青春ものを外したらこんな感じに。



2015年07月10日

新潮文庫 新潮文庫の100冊 2015

パンダのYONDAから、ロボットのキュンタ君にキャラクターが変わって初めての夏。数年ぶりに、出版各社の夏のキャンペーンから読んでみたいと思う本を選んでみようとあらすじやら紹介文を熟読。表紙買いしてしまいそうな本もいくつか。既読本は、選択対象からはずし、選んだ結果は、次のとおり。けっこう多くて、あらびっくり。何年かけたら全部読めるのかな。ホントは、110冊あるらしいです。今年の100冊。


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2015年07月09日

素敵な〔絵〕本に出会いました 『人形劇であそびましょう!』

『人形劇であそびましょう!』
マイヤ・バリチ 文
クリスティーナ・ロウヒ 絵
稲垣 美晴 訳
猫の言葉社 出版
ISBN 978-4-904196-17-5


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絵がたくさんなのと、版の形が横型なので、どうしても「絵本」と呼んでしまいたくなるのだけれど、〔絵〕本というより、絵がいっぱいの実用書。人形劇を楽しむためのヒント本です。絵だけみていても楽しいし、ほんわりした気分になるだけでなく、作ってみたい!という工作意欲がもりもりと刺激される本でもあります。こういう本は、「保育園や幼稚園の先生に」「児童館の指導者のみなさまへ」おすすめなんていう謳い文句がついてしまいそうですが、自分の好きな物語の世界を再現するいろいろな方法を教えてもらえる本という感じ。実際に動かす人形だけでなく、背景、舞台装置の作り方ノウハウまで丁寧な図解入り(絵付き)で紹介されているのですから。

物語の登場人物を表現する方法だけでも、11種類。どんなお話をどの人形劇の方法に託して表現しようか?と想像するだけでもわくわくどきどき。実際に人形劇ができなくても、物語の世界をセットにくみ上げて、部屋の中に飾るのも楽しいだろうな、と脳内空想展開中です。

いずれも素敵な人形たちですが、特にやってみたいなと思ったのは、本の表紙にもなっている「テーブル劇場」と「飛び出す人形」かな。
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小学生の頃は、学期が終わりに近づくと、グループに分かれて「お楽しみ会」でいろいろ演し物をしたことや(けっこうお稽古がたいへんだった)、高校生の頃は、第二外国語の授業(なぜだかドイツ語を選択していた)で、学年の終わりにグリム童話からグループごとにお話を選んで、人形劇(不格好な軍手人形を作った、という苦い思い出がある)をやったことなどを鮮明に思い出しております。

2014年11月15日

フィンランド語に翻訳されている小説 その2

前回ブログでこのテーマで書いたのが2005年のこと。いやはや、こんなに長く、つらつらと書いていたのね、このブログ。

さてさて、その後、日本にフィンランド・北欧ブーム!?が押し寄せて来たのと同様、フィンランドにも、MANGAとか、「かわいい」ブームが押し寄せて、日本の文化は、茶道・いけばな、柔道、空手を越えてよりバラエティ豊かに、より今の私たちの生活スタイルに近いものが紹介されるようになったと思うのです。それにしても、日本食=寿司という鉄板公式はまだまだ強そうですが。こうした動きがある中で日本の文学作品が新たに翻訳出版されたもの(あくまでもフィンランド語で)はどのくらいあるのかな?ということを久しぶりに調べてみました。前回記事を書いたときに既に出版されていたものの、リストに挙げていなかったものも併せて列挙いたします。

前回のリストは、こちらからどうぞ。


今回のリスト内各項目は、次の順番でまとめました。
フィンランド語タイトル フィンランドでの発行年 邦題 日本での発行年

開高健
Kesän pimeys. 1977年 「夏の闇」1972年 

村上春樹

Kafka rannalla. 2009年 「海辺のカフカ」2002年 英語からの重訳
Norwegian Wood 2012年 「ノルウェーの森」1987年 英語からの重訳
1Q84 1 & 2 2013年 1Q84 Book 1、1Q84 Book2、2009年 英語からの重訳
1Q84, 3 2013年  1Q84 Book 3 2010年 英語からの重訳
Värittömän miehen vaellusvuodet 2014年 「色彩のない多崎つくると、彼の巡礼の年」

「羊をめぐる冒険」が既に訳されているので、「風の歌を聴け」も「1973年のピンボール」もぜひ出て欲しいと思う。英語版で読んでもらえればよいのかな・・・そして、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」。「1Q84」が出るのなら、この作品もフィンランド語版がぜひ出て欲しいです。

大江健三郎

M/T ja kertomus Metsän ihmeestä. 1995年 「M/T と森のフシギの物語」1986年

フィンランドでの出版年は、大江氏がノーベル文学賞を受賞した翌年。なぜにこの作品が選ばれたのか、そして、なぜ、それ以降翻訳作品が出されないのか知りたいところ。難しいのかなぁ。わたしは、とても理解不能で読めないのです、この方の作品。


谷崎純一郎

Unien silta. 1966年 1910年〜59年にかけて出版された小説の翻訳。タイトル邦題は、「夢の浮橋」 英語からの重訳


最後にカズオ・イシグロ。この方は、英語で書いているし、英国に帰化しているし、日本でも外国文学として認識されていると思うので、ここにピックアップするのはちょっと変かなとは思いますが、日本生まれで、元日本人ということで、加えておきます。

カズオ・イシグロ

Menneen maailman maalari. 1988年
原題 An Artist of the Floating World 1986年 邦題「浮世の画家」
Pitkän päivän ilta. 1990年 原題The Remains of the Day 1989年 邦題「日の名残り」
Me orvot. 2002年 原題 When We Were Orphans 2000年 邦題「わたしたちが孤児だった頃」
Ole luonani aina. 2005年 原題 Never let me go 2005年 邦題「わたしを離さないで」
Yösoittoja. 2011年 原題 Nocturnes 2009年 邦題「夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」

マンガのフィンランド語訳で目立つところ(というか、私でも見たことがある)作品は「名探偵コナン」「One Piece」「ナルト」でしょうか。「スラム・ダンク」も「ジョジョの奇妙な冒険」もまだ未訳。
少女コミックは、あまり海外進出しないのかしら?

このリストを見て、たくさんの作品が、次から次へと訳されているわけではないということがよくわかります。翻訳作業も時間がとてもかかるものですし、なんといっても人口530万人。本を読むという絶対的分母が小さいですから理解はできます。


2014年04月03日

絵本三冊

月刊予約絵本「こどものとも」2014年2月号
『へろへろおじさん』
佐々木マキ 作

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久方ぶりに「こどものとも」ですんなり良いなあと感じる作品に出会えました。良いなと感じた理由が、好みがぴったりあったからであって、けっして馴染みのある作家の作品だからという理由であって欲しくないなと思っております。「へろへろ」という言葉は、脳内だけで「もう、へろへろだよ・・・」とよく思っていたり、音声に出して「なんだか、へろへろだ」と言ったりしているので、けっこう好きな擬音語で、だからこそ、読む前からこの作品はいいなと思ったのかもしれません。
とにかく、私の日々はへろへろが日常!

さて内容。
しゃきっとして(しかも、着ているのは白いスーツ)外に用を足しにでかけたおじさんが、あらゆる困難にぶちあたり、それも、あり得ないでしょうとつっこみたくなるような出来事にまで遭遇し、だんだん、へろへろしていくわけです。でも、さすが、おじさん。そんな簡単にへこたれません。用件を済ませるまでは、とにかくへろへろしながらも頑張るわけです。
ところが、用事を済ませたら、一気に気力が萎えたのか、これでもか!と思われるような衝撃的なことに襲われ、とうとうへばってしまうわけです。でもね、そこは、へろへろおじさん。普段から、へろへろし慣れているためか、へろへろ程度にまで立ち直るのも早いこと。一つとても嬉しい出来事があって、勇気百倍、しゃきんと元気になりました・・・というお話です。

「こどものとも傑作集」になって残って欲しい作品です。

以上一冊目続きを読む

2013年01月12日

図書館・大型書店、そして地元の書店

昨年は、本当に怠惰な一年で、その結果として、本というものをほとんど読まずに過ごした。
カバンの中には、常時1冊は文庫本が入っているのだか、開くことができなかったのだ。

今年は、そんなことにならないように、と久しぶりに新年から図書館に出かけ、近所の書店、ちょっと大型書店にもふらりと立ち寄るようにしている。書店に立ち寄るのは、けっこう危険な行為なのだけれど・・・
何が危険かというと、必ず買ってしまうのだ。本を。

図書館は、書店では見かけることが少ない全集などに目を走らせ、お値段が張るのでなかなか自分では購入できないものに目を光らせる。近所の書店は、新刊本や雑誌をチェックするのが中心かな。
そして、大型書店。
大型店では、上から下へ移動しながらふらふらと棚の間を回るのが楽しい。

神保町の三省堂だと、児童書・絵本のコーナーと文学コーナーは必須。時間があると高校参考書のコーナーなんぞを見てしまうこともある。
科学新興新社発行のモノグラフ・シリーズが好きなのだ。大学への数学とか、解法のテクニックを手に取るとわくわくしてくるのだ。当時は相当苦労したけれど、今なら、もう少し要領よく解答できるように思っている今日この頃。

神保町でもう一軒。書泉グランデ。
2階の自然科学系の書籍の取り揃えにいつもわくわくさせてもらっています。

現在のもっとも近くの大型書店は、池袋。ジュンク堂。
リブロもあるけれど、圧倒的にジュンク堂。

数年にわたって7階の一角で開催されていた「著名人」店長による期間限定書店がいつもはずせないコーナーだ。今はなくなっているけれど、また、復活してくれると嬉しいと思う。
楽譜も辞書類も妙に充実しているし、『ユリイカ』がバックナンバーとともに並んでいることも嬉しい点だ。
『ユリイカ』が特集を組む人やテーマについて、私が実際に興味を持ち出すのは、その号が発売されてからずいぶん時間が経過してからということが多い。流行に乗り遅れているということでもあるのだが、それゆえにバックナンバーがあることそのものがありがたいのだ。次に読む本を探すとき、よく売れている本や平積みされる新刊本から探すのであれば、ネット書店でもよく売れている本として「ランク入り」しているだろうから、そこで情報を確認して入手するのも良いだろう。でも、それだけでは、本当に面白い本、興味をひかれる本はまず見過ごしているはずだ。流行ではない、意外な本との出会いがあるのは、書店に実際に足を運んだ時に限る。そして、自分では思いつかないキーワードの本に出会うこと、これは、実店舗に行ったときならでは楽しみだ。

今日は、買い物の最後にジュンク堂書店へ。
何度か手に取って、今まで保留にしていた『書店員が本当に売りたかった本 〜ジュンク堂書店新宿店〜』をとうとう購入。どのPOPも読むとどういうわけか涙が出てしまいます。たぶん、大イベントに向かうような意気込みで書店員の方々は、その日へ向けて本を紹介し続け、本好きの人たちを熱くさせたのだと感じます。その熱気がPOPの文字から、メッセージからあふれ出ている感じです。



2011年08月09日

発見!角川文庫2011 

角川文庫のキャンペーンは、長くて来年3月末まで。
「かまわぬ」スペシャルカバーは、夏らしいし、日本らしさもあるかな。
人気漫画家&イラストレーターによるスペシャルカバーは、「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリさんの「ギリシア・ローマ神話」は面白いかも。
ではでは、気になる本一覧。

米原万里 著
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」
米原万理さんのエッセイのタイトルは、心惹かれるものばかり。どの作品から読もうかなと迷うくらいだ。ということで、初めの一冊をここから始めようと思います。

矢野健太郎 著
「数学物語」
高校数学参考書、といえば、矢野健太郎さんでした。

三宅泰雄 著
「空気の発見」
そうか・・・空気にも発見された事実があったのか。

白輪剛史 著
「動物の値段」

奇しくもすべてエッセーになってしまいました。



「一冊買うと・・・」プレゼントは興味がないのだが、これ、要りませんって言うと、書店さん、困るのかな?

2011年08月08日

集英社文庫 ナツイチ2011

今夏は、新潮文庫の100冊に思ったほど「読みたいかも」という本がなかったので、夏キャンペーンを実施している集英社の「ナツイチ」と角川の「発見!2011」もくまなくチェック。

今日は、「ナツイチ」チェックの日。
読みたいなぁと思った作品は・・・

「平成大家族」
中島京子 著

「九つの、物語」
橋本紡 著

「東京バンドワゴン」
小路幸也 著

「おれたちの街」
逢坂剛 著

「分身」
「あの頃ぼくらはアホでした」
「黒笑小説」
東野圭吾 著

「真夜中のマーチ」
「家日和」
奥田英朗 著

「働く女」
群ようこ 著

「科学の扉をノックする」
小川洋子 著

「ぐうたら社会学」
遠藤周作 著

「終末のフール」
伊坂幸太郎 著

「はちノート」絵日記とスケジュール帳は、使いたい本。
スケジュール帳は書店で見かけることが出来たのだけれど、絵日記は、まだ見たことがない。
どこかにないかな・・・


各社ともスペシャルカバーを出すようになりましたね。装丁で購買欲を高めようとしているのがよくわかりますが、私はむしろ、漫画だったり、人物が入っている写真の表紙だと恥ずかしくって買わないです。対象読者じゃないのかな・・・

2011年08月03日

新潮文庫の100冊 2011

文庫本を出している出版社の夏のキャンペーンは、学生たちに本を読んでもらおう!という視点で本が選ばれているなぁと思うようになりました。が、相変わらず気になるのは新潮文庫の100冊です。




今年のラインナップから、未読の本でぜひ読んでみたいなと思った作品を自分用メモとして羅列。


伊坂幸太郎 「砂漠」「ゴールデンスランバー」

      「ゴールデンスランバー」は、堺雅人さん主演で映画になっておりましたので、読みたさ度は、より高い。ただし、映画は観損ねてます。


岡潔、小林秀雄 「人間の建設」

      読みかけ本。集中できるときでないと、何をおっしゃっているのかわからなくなります。

杉浦日向子 「一日江戸人」

よしもとばなな 「なんくるない」

      最近とんと読んでおりませぬねえ、ばななさま。


けっこう既に読んでいる本も多くて、羅列される本の数が少なかったなぁ。残念。

 

2010年07月24日

2010 新潮文庫の100冊で読みたいもの

夏休みの後日談と書こうという意思はあるものの、写真の整理に手間取っており・・・とかなんとか、書いているうちに、全て解決。
MobileMeに上げたデータをPCから、Safariを使ってアクセスすれば問題なくデータピックアップできました。それにしても、iPadからiTuneを使って、PCへのデータアップロード同期がどうしてできないのかしらねぇ。ぶつぶつ。

さて、今日は、毎年恒例「進行文庫の100冊」で、読みたい本検索です。
今年の2冊読んだら必ずもらえる。は、Yonda?のバンダナ「ヨンダナ」・・・心の中でひそかにバカ受け。



この「ヨンダナ」をもらうためには、2冊以上の本を読む、というか購入する必要があるわけで、さっそく何を選ぼうかチェック。

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2010年05月11日

【読書日記】『f植物園の巣穴』

【読書日記】


「f植物園の巣穴」
梨木 香歩 著
ISBN:9784022505880
定価:1470円(税込)

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新しい作品が出ていないかな、と一年に一度は探す作家さんの一人。
2009年に単行本化された作品でした。
今までの作品と違って、なんだか雰囲気違うかな?ちょっと読みにくいな、と思って、四苦八苦しながら読み進めていたのですが、ある日突然、作品の中に入り込み(通勤電車の中で、しかも立ったまま読んでいるときでした)、それ以降は、続きが読みたくて読みたくて、後半はあっという間に読み終えました。通勤電車の中が、主人公が落っこちたらしい穴の中の世界に似ていたのかも。
当初、主人公が、幻想世界と虚構世界のどちらにいるのか分からなくて、何なんだろう、どこにいるのだろう、どこへ行きたいのだろうと、もやもやしながら、考えながら読んでいて、それがすんなり作品の世界に入れなかった理由のような気がします。
でも・・・ですよ。小説ですからね、やっぱりすごいです。惹き込まれると、いつもの歩きなれた道、通いなれた電車、見慣れたホームにいるのだけれど、頭の中は、別世界になっているのです。つまりは、面白かったということなんでしょうね。面白い、笑い転げるという意味ではなく、惹き込まれる面白さ、です。

2010年05月07日

【読書日記】「ニッポン社会」入門〜英国人記者の抱腹レポート

【読書日記】


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「ニッポン社会」入門
英国人記者の抱腹レポート

コリン・ジョイス
谷岡 健彦 訳
生活人新書
NHK出版


電車の中で食い入るように読んでしまいました。こういう本は読むのが早いです。

第一章の日本のプールの観察記は、日本のプールを利用するマナーの数々が海外で生まれ育った人にとってそんなに特殊な存在だったとは、知らなかったというのが正直なところ。

第六章の英国紳士とジャパニーズ・ジェントルマン。
私も持っておりましたよ、当然のごとく。英国の紳士に対する憧れ。だって、そんな風なイメージのままに作られているCMもありませんでしたか?それにシャーロック・ホームズやアガサ・クリスティのドラマの世界を見ている限り、英国には紳士ばかりがいるとしか思えません。

第十一章、トーキョー「裏」観光ガイド・・・これは、いただき!です。地元の人間よりもよっぽど東京のこと、日本のことをご存知です。

第十六章 日英食文化の項では、そうそう、同感!と思うことばかり。何がどういう風に!?という点は、過激な発言になりそうなので、敢えて触れませんが。

第十二章のイギリスと日本は似ている!?の項では、「日本とフィンランドは似ている、共通項が多い」と「のたまっている」人々のことを思い出しつつ、噴き出しながら読みました。日本とフィンランドは、似ていると、真面目に思っている人が多いけれど、ぜんぜん違うよ、本当は。イギリスと日本が似ていると思っているのは、日本人ばかりで、いわば片思いなのだけれど、日本とフィンランドの場合、双方に「似ているよね」と嬉しそうに共通項(らしきもの)と挙げ立てる人たちがいて両思いだということ。これがまた、厄介だったりするのだけれど。

それにしても第十四章で「特派員の仕事」の内部告発と申しましょうか、懺悔文とでも言ったものを読んだとき、ところで、この本は、いったいどこまで残酷にも手が加わっているのかしら!?と疑ってしまいました。

2010年02月22日

【読書日記】『樅の木は残った(下)』

【読書日記】


『樅の木は残った(下)』
山本周五郎 著
新潮文庫

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土曜日にテレ朝で2時間ドラマとして放送されたのは、奇遇というかなんというか。この下巻を読み始めたときに、あとがきを先に読んでしまい、ことの顛末がわかってしまったので、一瞬読むのを辞めようかとも思ったのですが、今まで積み重ねてきたさまざまなことがらが、どのようにその結末へつながるのかは知りたかったし、宇乃と原田甲斐のつながりも最後まで見届けたかったので、ちゃんと読みました。

話が進むにしたがって、文章の速度が速くなっていくようで、読む速度も加速していきました。

史実を下にした小説は、見方によっていく通りもの物語を作り出すことができるでしょう。たぶん、おそらく「その時代」には、黒幕と言われ、悪者とされた人が、後の時代に歴史として分析されたときに、本当はよい人だった(という表現が適切だとは思えませんが)ということが認識される、そんなこともあるのだということをしっかりと感じさせてくれる小説でした。


2010年02月14日

【読書日記】『樅の木は残った』(中)

【読書日記】


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『樅の木葉残った』(中)
山本 周五郎 著
新潮文庫


 あっという間に読み終えた感のある中巻。登場人物たちが生命を吹き込まれたというか、知り合いになったという感じでしょうか。未だに、主人公原田甲斐が何をどう見通して行動し、言葉を発しているのかまではわかりません。でも、その目的は理解しているつもり。  今回つくづく思うのは、作家というは普通の頭脳ではないということ。物語と情景描写だけでなく、その場の雰囲気、香り、臭い、人の動きまでを読み手の頭の中に映像化させてしまう、そんな文章を書く人って普通じゃありません。私が江戸時代の風景をこの眼で見ているわけはないので、大河ドラマやその他の時代劇で見た映像が助けになっていることは大いにあるのだけれど、それにしてもすごいものです。想像力を書き立てる文章を書く人はすごい。たくさんの人の思い、人格、駆け引きを一人の人間が創造するというのは、すごいことだと思うのです。これは、今まで小説を読んできて初めて感じたことでした。今までこういうことに気がつかなかった私が鈍なのかもしれませんね。

この先が気になって仕方なく、明日さっそく書店に行きます!

2010年02月07日

【絵本読書日記】『こひつじ とことこ』

【絵本読書日記】



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月刊予約絵本 
こどものとも 通巻648号
2010年3月号
『こひつじ とことこ』
松野正子 さく
猫野べすか え


え(絵)を描いた方のお名前に、あら、この方は日本人じゃないのかしら?と思い、本に差し込まれている付録を確認すると、お顔はどう転んでも日本人。ペンネームだたのですね。買っている猫のお名前が「ぺすか」ちゃんだったのでしょうか?

「とことこ」は、こひつじにつけられたお名前。う〜ん。私なら、三文字の名まえにしますね。その方が断然呼びやすい。ただ、この子、お名前にはちゃんと由来があるので、「とことこ」以外は考えられないのですが。

本筋は、こひつじの「とことこ」が「毛刈り」はやだよ・・・と行って牧場から逃げ出してしまって、怪我をして、そこで男の子のいる家族に助けられて、しばらく一緒に過ごすうちに、毛刈りをされて、人の役に立つのならいいな、とこひつじ君が思うようになって・・・お話。
男の子が「とことこ」のお世話をし、一緒に歩けるようになるまで毎日毎日、少しずつ練習をしている場面がよかったです。
回復、再生、進歩、進化が感じられる場面って大好きです。


2010年02月04日

【読書日記】「樅の木は残った」(上)

【読書日記】


「樅の木は残った」(上)
山本周五郎著 
新潮文庫


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歴史小説は大人の人が読むものと思いこんでいたため、二十代後半に「竜馬が行く」(司馬遼太郎著)を読んだとき、没頭して読んだにも関わらず、次の作品になかなか触手が伸びずにいたところ、昨年上越新幹線に乗ったときの車内誌で読んだ「樅の木は残った」の舞台と人物の相関関係の記事を読んで、ぜひ読もうと思った作品です。

 三冊という長編小説なので、本来全部読み終わってからこういうものは書くものじゃないかなとも思うのだけれど、1冊目、後半からノリノリで読めたので、ちょっとその感想などを。
 人の名前が難しいのに加え、話し手との関係によって呼称がかわるので、その名まえの人物が前に登場していた人物と同じだと気がつくのに時間がかかり、さっぱり話の流れが見えてこなかった前半。主人公が誰かはすぐに判るのだけれど、それぞれの登場人物が語っている「台詞」の裏、態度が意味する「心」がわからず、う〜んとうなってばかり。それでも、主人公の生活感、これから何かが起こりそうという話の流れ、伏線が見えてきた後半からぐっと進みが速くなりました。

まだ、中巻を購入していないので早いところ買って読み進めようと思います。


2010年01月20日

ブクログが大進化・・・「春の数え方」を読む

読書の記録は、「ブクログ」を利用して蓄積中。
その「ブクログ」が、昨年殆ど本を読まずに更新もせずにいた間に大進化を遂げていた。
昨日、今年の一冊目読了の記録を残しに行ったらば、すっかり様子が変わっていて「浦島太郎」状態に。

いろいろな機能がついていて、一通り遊んでいたらまたすっかり夜更かしになってしまいました。

そして、再び心に誓ったこと・・・(大げさ)。ブクログの構成もなかなか楽しいものになっているので、今年はますます読書に励もうと気持ちも新たになりました。

ちなみに今年の読了本第一冊目は、『春の数え方』日高敏隆著
自然科学系エッセイ。読んでいる間中、脳がいつもと違う方向から物事を見ようとしていることに意識が行きました。
時々あるのですよ。脳の動き方がいつもと違うと感じること。そんな時は、ちょっとした高揚感も同時に感じます。


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2009年12月11日

【フィンランドの絵本】Memmuli karkaa sirkukseen 「メンムリ、サーカスへ」

【フィンランドの絵本】


Memmuli karkaa sirkukseen
「メンムリ、サーカスへ」
絵 Mervi Lindman
文 Mervi Lidman
34 頁
2009年
TAMMI刊
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Uhrea pikku Memmuli(2005年TAMMI発行/仮邦題「怖くなんかないよ」)の主人公メンムリちゃんの新しい空想絵本。

今年フィンランドで刊行された絵本の中で、個人的に一番好きな絵本がこれ。Mervi Lindmanの絵が好きなのです。なんだか、「となりのトトロ」のメイちゃんに通じるものを感じてしまうのです。

クラフトスペースわ@渋谷の「絵本展」も始まりましたので、あらすじとともにご紹介します。
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2009年11月28日

秋休み 総集編 その4 今回の旅で見つけた本


ブックフェア2009でみつけた今年発刊の本で気になったもの。

秋休みが終わって一ヶ月。
なかなかまとめられませんでしたが、やっと半分まとめました。

本日は、小説篇。
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