【展覧会鑑賞記】 サーリネンとフィンランドの美しい建築展 @ パナソニック汐留美術館


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初めて行く美術館でした。
大江戸線汐留駅のほぼ真上。新橋駅も構内通路で直結している位置関係。
密にならないようにという対策で完全予約制。どの時間帯に到着するのがよいのか迷いましたが、朝一番、開館と同時に入る時間帯で予約。開館時間約10分前に入り口に到着し、開館までの待ち時間を利用してビデオガイドを鑑賞。入館前にこのビデオで見て正解でした。

今回は思うところあってカタログを先に購入。カタログの構成と展示内容を見比べながら展示を鑑賞。展示物をもう少し深く知りたいと思ったときに、カタログを読む、という繰り返し。すべての作品をこんな風に鑑賞したわけではありませんでしたが、これでかなり楽しむことができました。実は、博物館、美術館に行くときは、掲示してある説明文はまず読みません。眺めて感じる…の繰り返し。とくに美術作品の場合は。でも、今回は、博物館としての展示。その作品が手がけられたときのことを知ることが必須だと思ったのです。

この展示会場で気になったのは、来られている方の回り方の早さ。鑑賞の仕方は、もちろん、各人自由ですが、ありがちな「知っている作品はじっくり眺める」、その他は、関心なし…という回り方が顕著に出ていたようで残念でした。
1900年万国博覧会@パリのフィンランド館の内部に展示されていた作品のリュイユ織やゴブラン織りのタペストリーはもっとちゃんと見て欲しかったな…と。ただ、リュイユ織は、作品の大きさに対して観ることができるスペースが狭いため、少々近視眼的になって残念です。

椅子は現物展示も数多くあり、角度を変えて眺めると、それぞれに意外な装飾部分を発見できて、どの椅子が欲しいかな!?などと一人椅子選抜検討会を脳内で開催してしまいました。

ヘルシンキの古くからの町を歩くと、外壁にいろいろな装飾が施されています。行くたびに、壁の色にこだわってみたり、ファサードにこだわったり、レリーフに集中するなど、毎回テーマを決めて散歩を繰り返していました。今回、サーリネンの設計図面などを見て、当時のフィンランドが置かれていた事情を考えると、機能性主義に入る前の時代を生きた芸術家たちやモノ作りに携わった人たちの一致団結した思いの結集であることにやっと気づくことができました。

そして、気づいたことがもう一つ。今のように室内を飾るための手段が豊富ではなかった時代だからこそ、必ず必要な家具や壁や天井に装飾を施すことで部屋を美しく見せようという欲求を満たしたのかなと考えました。装飾はご自分でどうぞ…という時代に入る前は、設計者、建築家がライフスタイルも提案していた、と言えばよいでしょうか。

すべてが手描きの時代の設計図とデザイン図に完成予想図。とても楽しい作業だっただろうな、と展示を見ながら思いましたが、図録を見ながらも尚、楽しんでいるところです。

最後に少し余計な一言・・・

〇 サーリネンの妻、ロヤ・サーリネンの手による家庭内で使用していたクッションやカーペットの展示がありました。せっかくのボビンレース織が単なる「装飾のあるクッション」と紹介されていて、ちょっと残念でした。

〇 都市計画図 今のヘルシンキの地図の展示があってもよいのではないかと思いました。サーリネンが都市計画をしてから100年の時が経ち、実際はどうなっているのか、地図読み好きであれば、そんな比較も面白いので。


『サーリネンとフィンランドの美しい建築展』
@パナソニック汐留美術館2021年9月20日まで
@いわき市立美術館
2021年11月6日~12月19日

美術館を出たところで。
ドピーカンの海の日でした。

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